インターネットの悲劇はここから始まった

なにが悲劇かというと、メールがスパムで埋まったり、ウイルスを運んできたり、あるいはフェイクなページをWWW上においてフィッシング詐欺をされたりとか インターネットの負の面である。

なんでこんなふうになっちゃったんだろう。いつごろからこうなっちゃたんだろう。
じつはインターネットが生まれたときの状況に関係しているのです。
私がEメールを始めたのはJunetが生まれてすぐからです。
その当時はEメールといってもいまのようにすぐに相手に届くわけでなく 30分〜1時間くらいかかってました。
それでも通常のスネイル・メールのように1日を要することもなく しかもポストのあるところまで出掛けることもなく 情報を相手にスピーディに伝えられる、とっても便利な道具だったわけです。
この当時、私は人にEメールは絶対いい、ぜひ使いなさいと わざわざ就職していった卒業生の会社に おしかけたりもしました。 エヴァンジェリストだったわけです。
でも、元学生の返事は決まって、「それっていくらかかるんですか?」という質問です。「高いんでしょ」と。 決まってこの質問が出ます。
そして私がただですよというといぶかしげな顔をする。 そう、外国に出すのでもただなんて信じられないのです。
たしかにそれは変だと思うわけですが、インターネットは親切な人たちのボランティアにより動いているのです。
全員いい人たちで運営されているわけです。
使う側もそれを知っていて理性をもって常識の範囲で利用していたわけです。
ところがその後、爆発的に広まる時期を迎えます。
そうするとそこには悪者も現れるわけです。 そしてインターネットはそれを防ぐすべを持っていないのです、 もともとがそういう作りでしたから。
そしていま、なんとか悪いデータを防ごうとしているのです。 最初からいまのような状況を想像できたなら、セキュリティとか認証とかを 積極的に取り入れてたでしょうね。


WEBは死んだのか

WEBは死んだのか?いえ、WEB2.0となってよみがえったのです。

以前、ある人から質問されました。「これから、WEBはどうなっていきますか?」と。 私は、「いまのWEBは死にます。」と答えました。 質問者はちょっと変な顔をしましたが、いちおうは納得したようです。
それは、私が舌足らずだったからかもしれません。
その話がでた当時の(WWW)WorldWideWebは急に利用者が増えたころでした。 だれでもかでも、どぎつい、派手な画面を放出していました。
いろいろと画面を飾る機能が増え、ことさらにそれを利用したド派手な画面が多かったのです。 しかし、こういうものってしょせんはブームであって、やがて下火に なっていくものです。そして誰も見向きもしなくなります。そして死ぬのです。
しかし、実際にはそうはなりませんでした。風が吹いたのです。 それはブログがきっかけかどうかはわかりませんがweb自体が変わったのです。 そう、WEB2.0というでしょうか。第2世代に生まれ変わったのです。 以前はWEBを作る人、それを見る人とに分かれてましたがいまは 見る人が情報の発信人にもなります。双方向になって、生き返ったのです。

気になる「そういう事実はございません」

よく政治家が答弁のときに、逃げ口上的にいう言葉に 「そういう事実はありません」と言うことばがある。

この言葉を聞くたびにひっかかる。唐突なのだ。どこか変なのだ。
なんで事実というんだろう。 「そういう事実」と言った時点で彼はそれを事実とまず認めている。
それは事実だと認めてるわけで、でもその事実は存在しないと 否定している。
なぜ最初から事実ではないと言えないのだろうか。 「そういう出来事はありません」 あるいは「それは事実ではない」 ではないだろうか。 尋問してるほうもこう言われるとそれ以上はつっこまない。 言うほうも聞くほうもなんとなく認めてるというあいまいさ で終わる。 どうも釈然としないなぁ。
神居 雅志 東海大学理学部情報数理学科