こんどのマウスはほんとに
ネズミそっくり。マイティマウス(2005.08.03)
〜最初は3ボタン(PARC)、そして1ボタン(Apple)、そして2ボタン(Windoze)、そして
4ボタン(Apple)へ〜
なぜか、この多ボタNンマウスが売れてるらしい。(2005.08.31)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050831-00000014-bcn-sci
の記事を要約すると、こうなっている。
[市況]なぜ人気? アップルMighty Mouse、3週連続ランキングトップの秘密を探る
そこにはいろんな理由があるに違いない。
●その昔、Macintoshはキーボードが別売りだった
1984年に最初のMacintoshが世に出てからこれまで、アップルのマウスはずっと1ボタンだった。デスクトップ(=机の上)という概念で、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)による画面表示をコンピュータの世界にもたらしたMacintoshは、誰もがシンプルに、極めて直感的に操作できることを絶対のテーゼとしていた。そこで複数のボタンを持つマウスを採用することは、複数のボタンを操作しなければならない煩雑さに加え、操作の対象となるアイコンやメニューに複数の意味や機能が内含されていなければならないという複雑さをもたらすことになる。それではシンプルかつ直感的であることからほど遠くなってしまう。Macintoshでは複数のボタンを持つマウスは許されなかったのだ。
Windowsユーザーには信じられないことかもしれないが、iMacが登場するまで、ノート型と一部の機種を除いて、Macintoshを買ってもキーボードは標準では付属していなかった。本体に付属するのはマウスだけだったのである。「キーボードなどなくても、1ボタンマウスさえあれば操作できる」というのがMacintoshの誇りだったのだ。Macintoshはそれほどまでにシンプルで直感的、優れた操作性を確立しているということをアピールする意味もあって、キーボードは別売りとなっていたのである。
●Macの作法を否定?する「Mighty Mouse」
そんなMacintoshの世界で、アップル自らがマルチボタンマウスを発売したのだから、これはある意味、大事件だった。初代Macintosh以来のテーゼが覆されたようなものなのだ。古くからの熱烈なMacファンから、「マルチボタン反対! アップルよ、原点に返れ!」などという声が上がっても不思議ではないような極めて大きな出来事だったのである。
もちろん、「Mighty Mouse」発売以前から、すでにMacはOSレベルで2ボタンマウスに対応していた。インターネットの普及、デジタル機器とパソコンとの連携など、現在では、初代Macintoshが登場したころには考えられなかったような世界がパソコンを取り巻いている。各社から発売されるソフトも、バージョンアップを重ねるたびに多機能になってきた。パソコンには、さまざまな機能を必要に応じて快適に使いこなせる使い勝手が求められるようになってきたのである。
そのためには、アイコンやメニューに複数の意味や機能が内含されているほうが使い勝手がいい、という状況になってきた。OSレベルでの2ボタンマウス対応は、いわば時代の趨勢であったのだ。しかし、いよいよハードとしても対応するとなると、いよいよアップルが自ら「Macintoshがこれまで培ってきた作法を変える」と大方針転換を宣言する意味にもとれる。「Mighty Mouse」発売とは、そうした象徴的な出来事だったのである。